アスティ方式

アウトクラーヴェでのモスカート果汁の1回の発酵

アスティ方式では、ブドウ果汁は密閉した耐圧タンクの中で1回だけ発酵し、糖をすべて使い切る前に発酵を止めるため、ワインは甘さと比較的低いアルコールを保ちます。1アスティの規則は工程に最低1か月を求めており、これは高品質芳香性スパークリングワインのEUの最低基準と同じです。1,2

工程

  1. 芳香性の白ブドウを収穫する。アスティのブドウ畑は97%以上がモスカート・ビアンコで、その他の芳香性白品種は最大3%まで。1
  2. ブドウを圧搾する。
  3. 果汁をそのまま密閉した耐圧タンク(アウトクラーヴェ)に入れる。スティルのベースワインもリキュール・ド・ティラージュもない。1
  4. アウトクラーヴェの中で1回の自然な発酵が進み、そのCO2は溶けたまま残る。1
  5. 糖が残っているうちに発酵を止め、ワインを甘く、アルコールを低めにする。1
  6. ワインを瓶詰めする。規則は瓶内での熟成を1か月の最低期間に含めている。1

CO2はどのように生じ、保たれるか

ガスはすべて新鮮な果汁の1回の発酵から生じます。タンクは最初から密閉されているため、スティルワインを造るときに開放タンクで起こるように放出されることなく、その発酵のCO2は閉じ込められます。発酵を早めに止めることで、甘さとアルコールの両方が決まります。アスティは総アルコール11.5% vol以上、そのうち実アルコール6% vol以上が必要です。1総アルコールの残りは、残っている糖の潜在アルコールです。

この製法は、完成した辛口のベースワインを再発酵させるシャルマ方式とも、1回の発酵を瓶内で終えるアンセストラル方式とも異なります。

法定の最低基準

ワイン規則
アスティ・スプマンテ工程は瓶内での熟成を含めて最低1か月1
アスティ・メトド・クラッシコ同じ事業者のもとで澱とともに最低9か月1
モスカート・ダスティ圧力2.5 bar以下、CO2は発酵由来のみ、実アルコール4.5-6.5% vol、総アルコール11% vol以上1
EUの高品質芳香性スパークリングワイン工程は最低1か月2

EUでは、高品質芳香性スパークリングワインとは、特定の品種のブドウ果汁または発酵中の果汁のみから造る高品質スパークリングワインです。3 bar以上、実アルコール6% vol以上、総アルコール10% vol以上が必要です。32.5 bar以下のモスカート・ダスティは、スパークリングではなく弱発泡性の圧力範囲に入ります。EUのスパークリングワインの区分をご覧ください。

注記:EUの1か月という数値は、規則(EU)2019/934附属書IIのlegislation.gov.ukでの転載で参照しました。2021年の改正でその一部が変更されたため、EUR-Lexで再確認が必要です。2

アペラシオンとラベルの文言

アスティDOCGの規則は、アウトクラーヴェで造るアスティ・スプマンテ、瓶内二次発酵で造るアスティ・メトド・クラッシコ、そしてモスカート・ダスティを対象としています。1ラベルの甘辛度表示についてはEU法における表示用語と甘口のスパークリングワインをご覧ください。

関連項目

出典

  1. Regione Piemonte. Disciplinare di produzione DOCG Asti (2025-01)
  2. legislation.gov.uk (The National Archives). Commission Delegated Regulation (EU) 2019/934, Annex II (sparkling wine oenological practices), as reproduced on legislation.gov.uk (2019-03-12)
  3. legislation.gov.uk (The National Archives). Regulation (EU) No 1308/2013, Annex VII Part II (categories of grapevine products), as reproduced on legislation.gov.uk (2013-12-17)

事実確認日 2026-10-19